UP(不安とうつの統一プロトコル)を読んでみて

図書館から借りてきたのだけど、DVDがついてなかったのですっかり放置していた


不安とうつの統一プロトコル バーロウ教授によるクリニカルデモンストレーション

気づけば返却期限が迫っていたので読んでみた

UP(不安とうつの統一プロトコル)の本

マニュアルやワークブックはまた別にあるので、この本は実践を伝えるために販売されたのだと思う

UPについては昔から気にはなっていたのだけど、なかなかワークショップに参加する機会がなくて今まで来た

これまでのCBTでは疾患特異的にマニュアルが開発されてきたのに対して、UPでは疾患横断的に見られる神経症傾向の治療を行う

対象疾患は、抑うつ関連障害、不安症、強迫症、PTSDと幅広く、併存していても閾値下であっても適応できる

プロトコルは7つのモジュールから出来ており、7セッションで終了になるわけではない

認知行動療法センターによると12~16セッションで終了とされていた

気になった所について、モジュール6の内部感覚暴露、7の感情暴露について書いてみる

この2つの曝露の違いが気になったのだけど、呼吸器、心臓、三半規管の感覚を誘発するエクササイズが内部感覚暴露で、主訴に対しての機能分析と不安階層表を作成して行う曝露が感情曝露とわけられているみたいだった

感情曝露では、「誘発された感情」と「感情に対する苦痛」をわけることが重要であり、感情が生じるのは適応的な反応であり、恐れる必要はないとの心理教育が適宜行われる

わたしが思うにこれまでに行われていた行動療法での曝露は、状況やイメージに誘発される不安反応のレスポンデント消去であって、曝露をすることで不安そのものが生じなくなっていくことを治療の機序としていたと思う

しかしUPは後者の感情に対する苦痛の変容を促していくもののように思われる

同様のところでP114からの一次感情、二次感情の説明が勉強になると思う

一次感情は特定の刺激にさらされた時に生じる自然な感情(スピーチ中の不安など)であり、喚起された感情に対しての認知的な評価から誘発される感情が二次感情(不安になった自分を恥ずかしく思うなど)である

感情曝露は不安、怒り、恐怖などの一次感情に対して行い、二次感情に対しては誘発している認知的評価に対して再評価に取り組む

そして一次感情は順化がおこるが、二次感情は順化が起こりにくいとされている

その理由としては、認知評価により維持されるからとされているが、思考によって誘発された感情は順化が起こりにくいという説明に対しては疑問を感じる

思考といっても刺激であることには変わりがないので、学習理論に基づくと、刺激の対呈示を繰り返していれば誘発される感情は順化していくものだと思う

わたしとしては、一次感情、二次感情といったメカニズムの違いというよりも、不安や恐怖などの覚醒度の高い感情は変化を感じやすいが、罪悪感や落ち込みなどの覚醒度の低い感情は変化を感じにくく、感情の性質によって順化の起こりやすさの違いがあるのではないかと思ったのだけどどうなんだろう

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