精神疾患の性差

 精神疾患の有病率は女性に一貫して多いことが示されてきています
 しかし性差が身体的な要因によるのか、社会的な要因によるのかはよくわかっていないようです
 少し古い文献ですが、性差についてまとめてあるものがありましたので紹介します
 疾患名は聞きなれた新しいものに変換しています


精神疾患の性差

女性にきわめて多い 男性<<<女性

  • DV・性暴力によるPTSD
  • 摂食障害

女性に多い 男性<<女性

  • 身体化障害、身体症状症、身体表現性障害、疼痛性障害
  • 解離症
  • パーソナリティ障害(境界性、演技性、依存性)
  • 季節性うつ病

女性にやや多い 男性<女性

  • アルツハイマー型認知症
  • うつ病
  • 気分変調症
  • パニック症
  • PTSD
  • 恐怖症
  • 自殺未遂

男女ほぼ同数 男性=女性

  • 統合失調症
  • 双極性障害、躁うつ病
  • 全般性不安症、心気症、強迫症

男性にやや多い 男性>女性

  • 物質使用障害
  • 社交不安症
  • 発達症、自閉スペクトラム症、ADHD
  • 自殺既遂

男性に多い 男性>>女性

  • アルコール使用障害
  • パーソナリティ障害(反社会性、強迫性)


文献

精神医学とジェンダー
DSM-5病名・用語翻訳ガイドライン