カウンセリングを受けようと思った時、自分のような悩みでも行っていいのか?カウンセリングとはどんな風に受けたらいいのか?考える方もおられるようです。
TRACE高宮は開店から4か月でコロナが始まり休業していた期間もありましたが、2019年8月から2024年2月までの間に296名の方が相談に来られました。今回相談に来られる方の傾向をまとめてみますので、カウンセリングを検討中の方は参考にされてください。この内容は2024年認知療法・認知行動療法学会で学術的に発表しました。
Table of Contents
性別
女性の方に多くご利用いただいています。TRACE高宮は高宮駅前の夜間も安全な場所にあります。夕方以降に来られる方もおられますよ。
年齢
20代から40代の方に多くご利用いただいています。下は8歳から上は67歳まで、幅広い年代の方が相談に来られています。カウンセラーは病院や市役所、大学の相談室にも勤めていました。子どもさんやお年寄りの方のご相談もお受けしますよ
お住まい
福岡市内の方に多くご利用いただいています。高宮駅は天神駅から電車で6分、博多駅からバスで20分と非常に便利な場所にあります。中心部と比べて込みにくく、お車でも来やすいです。市外からは、糸島、大野城、小郡、遠賀、春日、糟屋、粕屋、北九州、久留米、志免、大宰府、那珂川、宗像、宇美、福津、古賀、筑紫野、直方、八女、大牟田、下関などから、県外からは、熊本、佐賀、長崎、埼玉、東京、札幌、沖縄、対馬などからご利用いただいています。遠方から来られる方には初回料金1000円割引しています。
カウンセリング経験
カウンセリングを受けたことのない方にも多くご利用いただいています。「病院に行く前にカウンセリングを試してみたい」と来られる方もおられます。医療機関と比べると、カウンセリングルームは気軽に予約をとりやすいと思います。またこれまで他所でカウンセリングを受けたことのある方も来られています。以前受けて良くならなかったとしても、諦めず一度相談に来られてみてください。
精神科/心療内科受診歴
精神科/心療内科を受診されている方にも多くご利用いただいています。「薬を飲んでいるけど一定以上良くならない」「治療を辞めてしまった」「通院先ではカウンセリングが受けられない」「話を聞いてもらえないことに不満を感じている」など色々な理由で来られます。カウンセラーは病院での勤務経験もありますので安心してご相談ください。
紹介
ほとんどの方がご自分でインターネットなどで検索して来られています。紹介元としては、近隣の医療機関、当機関と契約しているEAP、相談に来られた方の紹介などです。
継続相談/単発相談
継続的な相談を希望して来られる方がほとんどですが、一度だけ受けてみたいという方もお受けしていますよ。
CBT希望
カウンセリングの方法にはいくつかあるのですが、特別な方法は希望しない(カウンセリングを受けたい)方がほとんどでした。カウンセラーは認定行動療法士という認知行動療法の学会資格を持っていますので、精神科/心療内科で通院治療中など希望される方はぜひお越しください。
相談方法
来所してのカウンセリングを多くご利用いただいています。カウンセリングでは書き物をすることもあるため、来れる方には来所を勧めています。遠方に住まれている方は、来所と電話相談/オンラインカウンセリングを組み合わせて利用される方もおられますよ。
カウンセリングの頻度
週に1回で始めることを推奨しています。カウンセリングの効果研究は、週に1回の頻度で検証されたものがほとんどだからです。継続される場合は、週に1回か2週に1回の頻度で頑張って来られてみてください。大変でも意欲的に取り組みたい方には最大限協力いたします。
症状の程度
TRACE高宮では来られた全ての方に、うつ、不安、不眠の重症度をアンケートを使ってチェックしています。初回カウンセリング時の全体的な傾向を書いてみます
うつ
不安
不眠
多くの方が症状を抱えて来られます。軽度から重度まで幅広い症状の方が来られていますので、気兼ねなく来ていただいて大丈夫です。
病院とカウンセリングどちらに行けばいいのか?悩まれる方もおられますので、大まかな目安を書いておきます。
カウンセリングと薬物治療では、短期的(数時間から数日)にはお薬の方が効果を持ちますが、中期的、長期的(数週、数か月、数年)には差が見られないことが示されてきています。お薬は症状や感情などの脳の働きに作用し、カウンセリングは物事のとらえ方やストレスへの対処行動に変化を与えます。お薬は断薬までに年単位の期間がかかりますが、カウンセリングは離脱症状などなく短い期間で終われることも特徴です。「薬は出来れば飲みたくない」「先にカウンセリングを試してみたい」と希望される場合は、カウンセリングに来られてみるといいです。精神疾患には再発という問題があるのですが、再発予防はカウンセリングの方が優れていることを示した研究も多くあります。お薬が脳の働きに作用するのに対して、カウンセリングでは悩み事への対処の仕方を学べるために、学習したことを活用していけるためだと思います。しかし疾患によってはお薬を飲み続けたほうが良いこともありますので、どちらも必要に応じて利用されるのが良いです。
うつ、不安、不眠のアンケートは来られた方皆さんに実施しています。自分の症状の程度が気になる方は、1度相談に来られてみてください。
カウンセリングの効果についてのページも書いていますので、ぜひ読まれてください。