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病院とカウンセリングルームはどちらがいいのか?
短期的、長期的なメリットデメリット
TRACE高宮には精神科/心療内科に通院中の方も来られています。カウンセリングは即効性があるものではないため、並行されている方が安全に進めることが出来ます。
クライエントさんには病院とカウンセリングルームどちらに行こうか迷い、「薬は出来るだけ飲みたくない」と希望されてカウンセリングに来られる方も多いです。薬には副作用が少なからずありますので、そのように希望されることは真っ当であると思います。
カウンセリングの効果研究が進んでいるイギリスでは、カウンセリングと薬物治療どちらを希望するかが考慮されるようですが、日本では病院へ行くとほとんどの場合薬物治療になります。それは薬物偏重などと悪く言われることもあるのですが、カウンセリングの効果が証明できてないという問題も大きいのです。病院で受けるカウンセリングは一定のものを提供出来ておらず、カウンセリングという名前のもとに、それぞれのカウンセラーが、それぞれ好きなことをやっている、というのが現実です
病院とカウンセリングルームを比べる場合、治療効果以外の面も考慮するといいです。それぞれの短期的、長期的なメリットデメリットを箇条書きで書いてみます。
病院のメリットデメリット
- 待ち時間が長い(長いと1,2時間、へたすると半日)。通院の日は仕事休んでいく人も多い
- 待合室は人で混む
- 薬の効果は即効性があるが、断薬までの治療は年単位になることが多い
- 急に止めると離脱症状が出ることがある。再燃再発のリスクも高まる
- 保険適用で1回の料金は安いが、年単位になるとお金と時間はそれなりにかかる
- 診断書など社会的な証明書類の作成ができる
- スタッフが多く情報共有されやすい分、プライバシーは守られにくい
カウンセリングルームのメリットデメリット
- 予約の時間ちょうどに来れば良い。カウンセリングが終わればすぐに帰れる
- カウンセラー以外と会わない
- カウンセリングは薬ほど即効性はないが、終結まで年単位はかからないことが多い
- 止めても身体的な副作用はない
- 1回の料金は高いが、トータルの費用はそれほどならないことが多い
- カウンセラーしか会わないのでプライバシーは守られやすい
カウンセリングルームに来る長期的なメリットは大きいです。またカウンセリングを受けると悩み事に自分で対応する術が身に付きますので、再発予防も期待できます。
薬は出来るだけ飲まないに越したことはありませんが、急性期的に症状が高く見られる場合は薬で和らげる他ない場合もありますし、断薬にこだわらない方がいい場合もあります。希望を考慮して最善の選択をしてくれる医師やカウンセラーと会えるといいです