いろいろなところでカウンセリングルームを紹介してもらっているのですが、年度初めは引継ぎのあいさつや、掲載文の修正などの連絡が来る時期です
サービスを一新するにはこのタイミングがいいので、今年はどうしようかと計画中です
今年新しく始めようと思っているのが「メール相談」です
始めようと思い至ったのはいくつかの理由があるので書いてみます
カウンセリングに来られている人にはメールをいただいたら無料で返事をしているのですが、TRACE高宮のシステムの工夫もあって、継続される方は皆さん週に1回か2週に1回頑張ってこられています
その位の間隔で来られる場合、ほとんどの人にメールは必要ないです
なんとなくの割合ですが、95%くらいの方はメールをしてくることがありません
一方でメールが必要で役に立つ人もそれなりにいるように思います
そして、無料で何度もメールを送ることに申し訳ない気持ちがあるみたいです
そんな経過があって、必要な人に、有料でメール相談を受ける別のサービスにしようと思い始めました
どんな人にメール相談が役に立つかというと、
例えば、職場や家庭、学校などで差し迫った問題が起きていて、次のカウンセリングまで大変な状況で過ごさないといけない、助言をもらいながらなんとか乗り越えたい、とかは一つです
カウンセリングってどちらかというと慢性化した問題に対するものが多いので、喫緊の問題に対してはそれなりの構造のサービスがいいと思うのです
もちろんそれはカウンセリングルーム以外のものがいいこともあると思います
他には、孤立や孤独の問題です
家族や友人、恋人など、頼れる人間関係を持ってない人の悩みというのは難しいです
一般的に多くの人が悩む「嫌なことがある型のストレス」というのはカウンセリングが効きやすいのですが、孤立や孤独の問題は難しいです
対人関係療法でも、「孤立や孤独として問題をフォーミュレートするのは出来るだけ避ける」のような原則があったように思います
最近、「SNSの利用は抑うつ症状を上げるけども、自死のリスクを減らす」、みたいな結果がでていて、やはりテキストでもいいので人とコンタクトをとると言うのは、役に立つことがあるように思うのです
他には、
億劫でどうも動けないのできっかけを出して欲しいとか、動きだしに強化を与えたいとか、
今からエクスポージャーに挑むからサポートが欲しいとか、
メール相談が有効なところは色々あるような気がします
メールのサービスは世の中に既にあるのですが、僕が必要と思うこととは違うなと思うことが多いので書いてみます
Table of Contents
1.内容に内容で返すサービスが多い
よくあるのが1通3000円とか5000円とかで、長文のメールをもらって、それに対して長文のメールを返す、と言うことがされているみたいです
どちらかというと知識の提供を目的としたサービスで、それは上にかいたような問題とは違います
僕の思うメール相談はカウンセリングの補助的な役割で、コミュニケーションをとるために使おうと思っているところがあります
知識の提供って、なかなか限界があると思うのです
これまでにもメールでやりとりをした後にカウンセリングに来られた方はおられるのですが、会ってみるとみなさんだいぶん印象が違うので、テキストだけで人をわかろうとするのは難しいのじゃないかなと思います
2.料金が高い
1通3000円とか5000円ってのは、継続したサポートを目的としてないと思います
本屋で1000円も出せば、その道の専門家が書いた立派なまとまった本が買えるのに、ちょっと高いかなと思います
3.返事に時間を要するところが多い
「3日以内に返事します」とか。なんで3日かかるかというと、どこかにアルバイトに行ってるのでしょう
TRACE高宮の場合は、相談を受けると言うことは良くなることを前提としているので、それなりの設定でサービスを作ります
1か月定額で、日中は毎日返事を返せるようにしようと思っています
これはパートタイムで雇われているカウンセラーや、週に何日も非常勤で店を空けているカウンセリングルームではできない設定です
その代わりに、そんなにたくさんの人は引き受けられませんけれど、自分がやりたいことは、ちゃんとした設定で相談を受けるということなのでそれはそうなります
そんなことを考えているこの頃です
また書いてみます