今日病棟にいたら、看護師さんから認知行動療法を教えて欲しいと言われた
看護研究でやってみたいらしい
そういえば看護師が認知行動療法で診療報酬とれるようになったってしばらく前話題だったけど、その後どうなったんだろう
看護師向けの研修ってさっぱり聞かないので、あまり流行ってないんだと思う
それで認知行動療法が出来そうな患者さんがいるかって聞かれた
出来るかって言われるとおよそ全ての人間に対して出来ると思うけど…とか言いそうになったけど、そういうこと言うとあれだ
その看護さんの中での認知行動療法は、認知療法系の患者と話し合いながら協力的に進めるイメージみたいだった
そうなると、慢性期で、高齢者ばかりで、認知症と統合失調症ばかりで、IQも問題ありな人ばかりで…といううちの病棟では、割と出来そうな人がいない気がしてきた
共同経験主義とか、患者自身が自分の問題に取り組むってのは、認知行動療法の特徴でもあるけど欠点もあると思う
応用行動分析的な、本人には問題はありません、環境次第で問題は減ります、って方が適応できる問題は多い気がする
…と思ったけど、難しさを感じるのは共同経験主義の限界か技法選択の問題かわからなくなってきた
行動療法でも共同経験主義は重視してるんだろうけど、うまくいくかどうかをそこまで本人のやる気に頼りすぎないってのはある気がする
一方で最近流行りのACTとか臨床行動分析は学習理論を応用してるけど、かなり共同経験主義に頼ってると思う
わたしはスーパービジョンした経験ってないけど、その人がどれだけ知識があるかとか、どのくらい本気かとか、どのくらい伸びしろがあるかとか見極めないと人に教えるってのはうまくできないんだなあとか考えていた
「ボクシング教えてください」って言われても、エクササイズのつもりか世界タイトル狙うつもりかって全く違う
わたしは独立してもスーパービジョンやろうとかいう気はない
弟子入りしたい、みたいな、よっぽど教えを乞う姿勢がある人だったらやってみたいけど、自分のやり方を捨てはしないけど、取り入れようと思えるものがあったら取り入れますので教えて欲しい、みたいな人に教えるって難しいと思う
反対に「教えられたとおりにするんじゃない」って言うスーパーバイザーもいるけど、それなら何で教えようとするんだって思う
この辺の理想のスーパーバイザー像は、自分の受けてきた教えとか出会ってきたスーパーバイザーとの経験で変わる気がする