部署内の勉強会で、最近研修に行った同僚が神経心理検査について発表していた
認知症など高齢者の診断補助に使われる心理検査
神経心理検査は認知症の鑑別に有効なのでもっと駆使していこう、というのが発表の趣旨だった
全く聞いたことない最新の?検査の話で勉強にはなった
だけど、これを使って行こうという話になると、うーん…となる
ほとんどの検査に診療報酬がついていない
治療に有益なのは確かなんだろうけど、その検査が利益を作り出せないなら、とるだけ赤字になる
似たようなことは、例えばCAARSっていうADHDの質問紙はとても有益な検査で、1部1000円するけど、点数とれない
じゃあそれはどうなるかというと、その費用自体は病院が負担することになる
例えを変えると、患者が飲む薬の費用を病院が負担して処方する、なんてことがあるだろうか?
それを行うことが治療に有益でも、それを患者が負担する仕組みがないなら、それはこちらが負担するということで、それは治療の中の他の部分で負担されていると思うことも出来るし、心理士のお給料を抑えることで解消されていると思うことも出来る
カウンセリングも同じようなことがあるように思う
薬や社会的支援だけではうまくいかない患者にカウンセリングをつけたいけど、カウンセリングは保険診療でないし、有料でのカウンセリングは患者が負担できない時、それは無料でカウンセリングをつけるという選択になるし、それがスタンダードになってると思う
わたし自身はどんな人でも全く負担できないということはないと思っている
生活保護でも13万円あるので、物理的には全く払えないなんてことはないと思うし、ここにはお金を払ってカウンセリングを受けるということが社会的に根付いてないという問題があるように思う
独立して有料のカウンセリングをしたいと思う理由はここにもあって、わたしのミッションは、カウンセリングの社会的価値を高めることにあるような気がしている