3月の退職があるので、担当しているカウンセリングの引継ぎをしていた
引継ぎではまず患者さんに担当終了時期を伝え、こちらの意見として継続が望ましいか終結が望ましいかを伝え、同時に継続希望か終結希望か患者さんの希望を聞く
わたしの場合外来で19のケースを担当していた
一緒に異動になる上司は40とか言ってたので、わたしの場合かなり少ない
勤続年数の違いもあるけど、適当な所で終結を打診してきたかどうかの違いもあるのではと思う
精神科って一度かかるとほとんどの人が長いことかかることになる
なのでカウンセリングが無料だったりその目的が終わりなきものだったりすると、本当に延々とカウンセリングを続けることになりやすい
そしてカウンセリングが終われないというカウンセラーの悩みもよく聞くものだと思う
終われない理由として個人的に思うのは、どう見ても良くなっていないか、良くなったのかどうかよくわからないか、カウンセリングの目的に合意がないか、あとは患者さんがおしゃべり好きとか、カウンセラーがおしゃべり好きとか、カウンセラーが他の仕事したくないとか、ではないかなと思う
患者さんがおしゃべり好きってのは、精神科ってものすごい長い時間待って7分診療とかで終わるので、せっかく来たかいがないというか、どうせならカウンセリングも同時に受けて帰った方が来たかいがあるってのがあるように思う
これは無料のカウンセリングの話だけど
カウンセラーがおしゃべり好きとか他の仕事をしたくないってのは、心理士ってカウンセリングがアイデンティティなので、検査とか他の雑務をするよりは患者さんとおしゃべりしている方が好きで、それで延々とカウンセリングを設定し続けるってのがあると思う
要するに陽性転移とか言われるもので、大きな問題にはならないけど実は結構やっかいなものだと思う
先日引継ぎ希望を聞き終わったので、継続してた19ケースの特徴を今日は分析してみようと思う
頻度
月1回=15
2週に1回=3
週1回=1
精神科受診を始めるとだいたい週に1回の診察から始まり、安定するにつれて受診間隔が伸びていく
投薬もあるので、長くても月に1回は来ている人が多いと思う
というかそれ以上長い間隔で来てる人をわたしは知らない
カウンセリングも受診とセットで受ける人が多いので、週1回から始まり安定すると月1回になっていく
なのでおおよそのケースはそれなりにうまくいっていると思っていいと思う
この辺は毎セッション継続的にとった症状尺度もあるので、またの機会に書いてみようと思う
継続希望か終結希望か
終結希望=10
継続希望=9
終結を打診して終結になったケースが10、終結を打診したけど継続を希望されたケースが1つ、継続を打診したケースは全て継続になってる
前に勤務していた病院は1年いてほとんど全てのケースが継続を希望されてたし、その前に勤務していた病院は3年いてこちらもほとんど全てのケースが継続を希望されてた
単純に考えると、カウンセリングが終結できる一定のところまで進んだというか、経験を積んでいくらか上手になったと思っていいのかなと思う
継続を打診したのは、カウンセリングを始めて間もないものか、患者個人としても生活環境としてもまだ安定していないものか、あとはこどもの発達相談は長期的に見た方がいいかと思って継続を伝えた
興味深いのは、担当が終わることを伝えると同時に転院された方がいたのと、終診の相談をされる方がいた
あの人たちは、カウンセリングが目的で通われてたんだなあと思って、なんか感慨深い気持ちになった