奥田健次先生「不登校」の講演会 参加まとめ

ブログで前に紹介していた奥田先生の不登校の講演会を見てきました

ツイッター界隈では心理士の研修ビジネスが盛んですが、奥田先生はあまり研修や講演を開くことがないです
その昔は月に何本も講演してたみたいですが、講演とかしても誰も出来るようにならないので今は事例検討会を中心にして講演はしてないそうです
ということで今回の講演はめちゃ貴重です

ちなみにわたしは5年前、福岡でライブで奥田先生を見たことがあるので2回目です

講演の内容をまとめていきます

前半の方は先生の怒り?から始まりました
いうとおりにしたら治るのに、親も教師も心理士も全然やらないから不登校はもうやりたくないそうです

スクールカウンセラーが激増して不登校も激増している話もされてました
最初は3億円くらいだったのが、今は50億円予算がついてるらしいです

スクールカウンセラーに関して思うのは、斡旋元を県の心理士会が独占してきたのが悪かったのではないかと思います
ケータイ会社も世の中にドコモ1つしかなかったら、いいサービスは生まれないでしょう

スクールカウンセラーってなんで県の心理士会に入らないとなれないんでしょうかね?
本当にそのルートしかないと本当にまずいので、一応は他のルートも作られてるのですが(医師免許取るとか)、現実的には県の心理士会に入る他に応募する方法がないです
県の心理士会が嫌でスクールカウンセラーならない人とか、役員と仲悪いからなれない人とか出てしまうと思う

まあでも、スクールソーシャルワーカーとか、スクールロイヤーとか出てきて、子どもが減っていく中で他職種との凌ぎ合いも始まるでしょうから、これからは違うかもしれません

あと、不登校からは「病気」を理由にするものが省かれていて、それは医師の診断があるとかそういうわけでもなくて、体調不良を訴えたら病気に数えられてるので本当の不登校はもっとたくさんいるそうです
「その他」ってカテゴリーもありますね

学校も不登校の子の学校復帰は特に目指さないことになってる話もされてました
じゃあ不登校に対しては誰が何をするんだか?
全体の方針としてはそうなので、熱心な先生やキーパーソンを見つけることが重要になるでしょう
とはいっても現場の先生もいっぱいいっぱいで子ども見てるので…不登校が難しい理由は十分わかります


不登校の初期対応についての話が参考になるので書いておきます

まず、不登校というのはある日突然やってきます
そのために、子どもが休んだ日は親も仕事を休むことを前々から伝えておくことが大事ということです

  • その日の朝、保護者は冷静かつ毅然とした態度をとります
  • 冷静に理由を確認します
  • その日1日本人とつきあいます
  • 身体の不調や訴えには病院に行きます
  • 家での楽しみ・報酬は(午後3時まで)撤去します
  • 学校でのつらい出来事には即対応します
  • 学校に送っていくのも悪くありません
  • 学校に通い始めても本当の問題解決はそれからです
  • すでに短期対応に失敗している場合、長期作戦になります

冷静な態度をとるのは、不調の訴えなどの不登校の維持要因になりそうなものを強化してしまわないためです
病院へ行くのも同じで、家族や身近な人がコミュニケーションを随伴させて強化してしまわないためです

その日1日本人と付き合うのは、家で自由にさせないためです
学校に行くはずの時間を家で自由に過ごすことで、「学校に行くより家にいる方がいい」となってしまうのを阻止するためです
楽しみ・報酬を3時まで撤去するのも同じです
これが不登校の原因と別の維持要因になりやすいのです

学校での辛い出来事というのは、友人関係や教師からのいじめやトラブルなどです
これは現実的な問題なので、早めに解消されないといけません

「学校へ行く」と言う習慣が無くなってしまうのを防ぎたいので、学校へ行くことは維持しながら問題を解決するのが手続きです
短期対応の期間としては、1週間と言われていました
1週間を超えると難しくなるそうです


その後は事例の紹介があり、そのいくつかは本で出版されているものでした
奥田先生は応用行動分析なので、方法としてはトークンエコノミー法が活用されていました
不安や恐怖などのレスポンデント行動として捉えそうな所を、オペラント行動と捉えて消去をかけているところが印象的でした

最後に紹介されたおすすめ図書が10年前のもので、さすがに売ってないかと思ったらヤフオクで買えました
しかも367円の20%オフで買えて得しました笑

そっちを読んだらまた書いてみようと思います

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