奥田健次先生の「教師と学校が変わる学校コンサルテーション」

街の図書館から大学所蔵の図書が借りれるらしいので予約してみたら、近隣の図書館の本は2週間、大学の本は20日かかった

のんびりと頼むにはいいかな

しかし近隣の図書館でも2週間だったら、自分で借りに行った方がいいよね笑

予約カードを1枚ずつ書くのもすごい大変で、職員はまたそれをパソコンに打ち直したり、「これなんて読むんですか?」とか聞かれたり…

で、認知行動療法とUPのDVD付きの本を頼んでたのだけど、届いた本にDVDがついてない!笑

借りたのはDVDを見るためだったんだけど

買うしかないかな…高いんだけどな

届いた本をさっそく読んでいた


教師と学校が変わる学校コンサルテーション (ハンディシリーズ 発達障害支援・特別支援教育ナビ)

奥田先生の本

わたしはその昔奥田先生ファンだった時代もあって、本も7冊持ってる

わたしが行動療法に関心を持ったのが5年前、その頃有名だった奥田先生や久野先生の論文や本は、手に入るものは全て読んだ

本物を見てみたいと思ったけれど、すでに先生方は行動療法学会にはこなくなっていた

なので、奥田先生のケース検討とかは拝見したことがない

それがこの本には掲載されているみたいだったので前から読みたかった

参考になった所を書いてみる

第3章 school wide positive behavior support

最近Twitterを騒がせていた大久保先生、研究者だけあって、書いたものはすごく読みやすい

SWPBSは3層の支援構造から作られている

  • 1層 全児童を対象にしたユニバーサルアプローチ
  • 2層 1層で十分な改善が見られなかった児童を対象にしたグループアプローチ
  • 3層 2層でも十分な改善の見られなかった児童を対象にした機能的アセスメントに基づく個別支援計画

行動問題の消去でなく、適応行動の形成が優先される

21ページの標的行動マトリックス、学校場面ごとの支援目標を設定する時に参考になるので見てみるといいと思う

7章 保育園や幼稚園に対するコンサルテーション

保育所は自由時間が多く、不適切行動が発生しやすい環境にある

幼児は言語発達が十分でなく、「言い聞かせる」や「ルールを守らせる」がうまくいかないことが多い

指導者も子どもも少し頑張れば出来そうな問題から取り組む

「望ましくない行動を減らす」が目標の場合、「望ましい行動を増やす」目標も同時に設定する

57ページの好子のチェックリストも参考になった
行動の機能として、活動や注目と感覚刺激はきれいにわけ難いとおもうので、その弁別について考えていた

感覚などの内在性の強化よりも、操作しやすい付加的な強化を優先して扱うのだと思う

9章からはコンサルテーションを行った事例が掲載されている

5ケースあるけれど、どれも暴力、暴言、破壊行為などで大変なケースだった

どのくらい大変かというと問題行動の頻度が1日100回とか超えてるレベル

本当に大変なケースは、問題を起こして施設や病院に措置されても、結局見てもらえずに戻ってくる

ケース会議は学校、医療、福祉だけでなく、警察や市役所からも参加されていて、本当に大変な事例というのは、地域にまで問題が広がるのだと知った

奥田先生がコンサルをされて、学校の先生が介入されていた

奥田先生は、1人で過ごせるようになる、距離をとる、身体接触を減らす、不必要に物をおかない、など助言されていた

単純に、手が届く範囲に人がいないなら暴力は発生しないし、物がなかったら物を投げる行為は起きない

不必要に問題が起きないように生活環境を整える

奥田先生ってタイムアウトのイメージだったけど、強化随伴性の操作よりも、先行子操作を優先的に行われていた

1人で課題をこなしたり、余暇活動を楽しんだりと、適応行動を身に着けてから不適応行動に取り組む

この順序性はなんとなくわかる

1人で過ごせないと欲求不満になりやすいし、依存や、不適切に注目を求めやすくなる

学校の中に、まず一人で過ごせる場所が作れれば、興奮した時に落ち着ける場所としても使えるし、タイムアウトとしても使えて、支援方法が大きく増えるのだと思う

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