これで最後になります。ワークショップを2つ受けたので書き残します
Table of Contents
CTワークショップ
シーガル先生から学ぶマインドフルネス認知療法 (思考・困難・Inquiryを中心に)
脱中心化
- 思考を事実であるとか自分自身と同一化されたものと捉えるのでなく、ネガティブな考えや感覚をこころの中の流れていく出来事としてこれを捉える姿勢をいいます
- 注意が過去に飛ぶと抑うつ、未来に飛ぶと不安になります
- 思考に巻き込まれず引いて見ます
- 自分の頭の中で何が起きているかを観察して慣れ親しんでいくことが重要です
- 感情がそこにあることを許します
- 自己批判を減らしていきます
- 脱中心化は症状が悪化することを防ぎます
3分呼吸空間法
シーガル先生のガイド
- 姿勢→両足→背骨→首頭→頭の中→考え→気分→身体→呼吸→お腹→ふくらみへこむ→注意を広げる→体全体→頭の先から足の先→目を開ける
- 注意が広がっている状態から、注意を狭め、また広げます
呼吸は鼻からすった方が良いか?お腹に手をあてたほうがいいか?
- 呼吸の仕方は問題ではありません。感覚を掴むことです。どこで感覚を感じられるかは人によって違います
- 良くなるためでなく、今の体験に気づくためにやります
音と思考のマインドフルネス
佐渡先生ガイド
- 呼吸→ふくらみへこむ→周りの音→遠く近く右左上下前後ろ→大きさ速さ性質音色隙間 何もない→音に注意を戻す→音の重なり→思考考え→過去未来仕事悩み→音を観察するように考えを観察する→現れて消えていく→考えを雲に見立てる→現れて流れていく→考えを観察する→呼吸→ふくらみへこむ→目を開ける(10分)
感情が強い場合どうしたらいいか?
- こころの中が騒がしい時は、冷静になったり落ち着く必要はありません。思考の流れを観察します。自分の心が今アクティブなんだと気づきます
困難を探索する瞑想
- ちょっとストレスのある状況を思い浮かべる。傷つき怒り悲しみ
シーガル先生ガイド
- 姿勢、座っている感覚→呼吸→吸って吐く感覚→ふくらみへこむ→心のさまよい→呼吸→批判的にならない、心はさまよう→さまよっても注意を戻せる→体全体→体全体で呼吸→体の感覚→困難な出来事→気分にラベルを付ける→身体の感覚→気分と身体の感覚→変えようとしない、観察する→呼吸に注意を戻す→目を開ける (15分)
- 呼吸など中立的なものからスキルを獲得して、感情へ移ります
- 恐れ、怒り、悲しみ、拒絶など困難な感情に取り組みます
- 強いストレスがあるときは他の実践のほうがいいかも。ウォーキングメディテーションなど。他には、押しつぶされそうな可能性について考える。紙に書いて書きとめる。追加の戦略を考えることも出来ます
- 感情がない、無気力な時は、そこに馴染んでいく。体を動かす瞑想もいい。体を動かすと心が動きます
- 感覚と思考、安全な場所と困難な探索を行ったり来たりします
- 自分は他の人より出来てないと自己批判をする時は、優しさ思いやり配慮を取り入れます
- 正しいやり方はない。座って実践することです
- こころの中にスペースを作る。ネガティブな感情にもスペースを作ります
inquiry
シーガル先生ガイド
姿勢→座っている感覚→呼吸→チェックイン注意の所在→呼吸→吸う吐く→何度でも呼吸に戻る→目を開ける
3分間呼吸空間法
シーガル先生ガイド
座っている感覚→頭の中→考え、感覚→お腹の呼吸→吸う息吐く息→体全体→体全体で呼吸
マインドフルネスという手続き自体はわたしはこれまでカウンセリングで行うことがなかったのだけど、「寛解期に、再発予防に行う」という適用は納得できるので、これから先は機会があるかもしれない。困難を探索する瞑想では非常に些細なストレスを素材に練習されてたのも勉強になった。寛解後に起きる感情の小さな波を大きな波にしない、と言うのが目的です。マインドフルネスはその手続きや理論だけが切りとられてやたら雑多に適用されてる印象なのですが、どんな困難な状況も脱中心化ができれば問題にならない、とかではないです。しかしこういう基本的なこと知ってる人ってどのくらいいるんだか?
「うつの行動活性化-理論と実践-」
- 健康行動とうつ行動はシーソーになっています
- 行動実験を通じて気分を活性化し問題解決にあたる。活性化するのは行動でなく気分です
- 実験するのは行動が気分に影響するかどうか見るためです
- 考え事しながら散歩する、その活動は考え事です
活動計画表
- 活動 所要時間(分) 達成感(0-10) 喜び楽しみ(0-10) 難易度(0-10)
- 行動活性化は行動実験です
価値
- Personal Values Questionnaire-Ⅱ
- 価値には9つの領域があります
- 家族関係、友人/社会、恋人/恋愛、仕事/キャリア、教育/個人的成長、レクリエーション/レジャー/スポーツ、スピリチュアルティ/宗教、地域性/国民性、健康/心理的ウェルビーイング
- 回避行動を変えるには目標が重要になります
わたし行動活性化のガイドはそんなに得意でないので受けてみました。行動活性化もまた万能ではないので、十分に実施出来ない人も一定割合おられますね。カウンセリングの効果研究では、全体的に50から60%の人に効果が出れば良い方というのが実際の所です。CBTやってる人は、「クライエントが課題を遂行するかどうかは全てセラピストの課題の出し方次第」という勢いで言われたりして、そう考えるとコントロールの所在がこちらにあると思えていいのですが、カウンセリング外のクライエントの行動をカウンセラーが制御できるなんてことはないので、言い過ぎなようにも思います。その点認知療法は少なからずカウンセリングの時間に進むので、コラムを書き忘れて来られてもそれなりに良くなっていくように思います。まあでも、単に得意不得意かもしれません
後は今年は行動療法学会に参加すると思うので、また書こうと思います