実践家向け行動分析学研修会 参加まとめ

研修参加録です
振り返ると今年もたくさん研修に出てますね

岐阜の仁藤先生主催の応用行動分析の研修会があったので参加してみました

応用行動分析というのはオペラント学習(強化学習)を応用したセラピーなのですが、なかなか本格的に実践している人がいないのもあって、学ぶ機会というのは希少です

福岡だとどうなんだろう
レスポンデント学習(連合学習)に基づく行動療法は九大病院とか肥前とかでなされているとしても、応用行動分析を本格的にしている所はほぼないのではないかな

そういえば先日「認知行動療法士」というキャッチーな資格が出来て、その記念すべき初代資格取得者が掲示されてたのですが、名前を見ても九州福岡の知ってる人はいませんでした

たぶん九州福岡の取得者は0です(たぶん)

福岡にも学会の中枢に関わっている人はいるので、そういう人は責任感じて取るものじゃないのかとか思うのだけど、九州福岡は認知行動療法後進国になってしまってますね

今回の研修を開いている仁藤先生は奥田健次先生のお弟子さんで、前々から名前は知っていたのですが、初めてお目にします

そして今回は事例検討なのですが、なんと奥田先生がコメントをされると言うことで興味津々です
わたしが行動療法学会に行きだしたのが7年前とかなのですが、その時すでに奥田先生は来なくなってました

事例の話は書けないのですが、コメントを中心にメモ書きを書き残しておきます


1つ目の事例は医療機関でのカウンセリングで、状態としては一般就労までは難しそうな、どちらかというと福祉寄りの支援事例でした。作業所への参加回数を評価されてました

奥田先生コメント

  • 目標が回数だと結果主義になる
  • それだと平均的に上がったと言う話になる
  • エラーが続いていることには変わりがない
  • 自分で目標を立て、それを達成していく
  • 見積もる行動を強化するとうまく回る
  • 達成率をグラフにするときれいになる

コメントのセンスが臨床的でありながらも研究的で、聞き入っていました。行動が変わるということはこういうことを目標にするんだな。参加回数が増えるのはもちろん良いことなのだけど、自分で目標を立てて、それを自分で達成していくことが出来るというところに重要な行動があって、この人のエラー続きの人生が変わっていくと言うようなお話でした


2事例目は医療機関での強迫症のカウンセリングで、曝露課題の実施回数を累積グラフで評価されていました。

こちらはあまりメモしたことがなかったのだけど、何かをしなくなった、と言うのは死んだのと一緒なので、出来るようになったことや生活の変化も評価していく、と言うよくある話をされてた気がします。あとは「挑戦的行動と発達障がい」「リハビリテーションのための行動分析学入門」という本がおすすめと言われてました

先の話は「死人テスト」の話です。応用行動分析では標的行動を決めてそれを強化なり消去なりしていくのですが、その時に死人テストという概念を使って考えます。死人テストでは、死人は行動しない、死人にも出来ることは行動でない、行動でないものは強化できない、と考えます。そのため、何かをしないなどの状態像は目標に出来ないと考えるのです。

生態学的アセスメントを細かくとるというのが重要なのですが、プライバシーとか考えてわたしは不必要に聞かない方で、なんか抵抗がある部分もあるのだけど、自分の抵抗のある部分ほど上達につながる部分かもしれんな、とか考えてました。

もうすぐ行動療法学会大会なのですが、例年参加費がやたら高騰してきてるので、どうしようかな。プログラムがおもしろそうだったら参加しようかなと思います。そしたらまた書きます

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