何となく目に付いて購入してみたのだけど、なかなかおもしろかったです
オンライン講習会 アーカイブス(全4回)/家族面接・家族支援を学ぶオンライン・セッション/田中究・田附あえか・東 豊・黒沢幸子・宋 大光
オンライン講習会 アーカイブス(全4回)/家族面接・家族支援を学ぶオンライン・...
2021年5月18日~2021年8月21日に全4回で行われた「オンライン講習会/家族面接・家族支援を学ぶオンライン・セッション」(講師:田中究・田附あえか・東 豊・黒沢幸子・宋 大光)の模様をすべて収録した動画(限定配信)と,当日配布した資料です。オンライン・セッションは以下のように行われました。第1回:2021 年 5月18 日(火) 19:15 ~ 20:45「家族支援の理論:システムズアプローチ超入門」講師:田中 究(たなか きわむ)関内カウンセリングオフィス第2回:2021 年 6月15 日(火) 19:15 ~ 20:45「家族支援の...
東先生のコメントが圧巻です
ちなみに1.5倍速で見るとさらに迫力があります
前に見た時のデモDVDは、東先生が自分の面接を自分で解説するというものだったのだけど、今回はロールをするセラピストが別にいて、それを見ながらコメントしていきます
セラピストはほぼほぼ初心者で、そのなんともコメントが難しいロールに東先生がズバズバとコメントを入れていきます
それがおもしろい
家族療法は、個人面接をしてきた人からしたら異文化というか、もう別の職種くらい違いますね
東先生のコメントを書いてみます
事例 不登校の家族面接
- どうなっていったらいいか、よりも、家族関係がどうなっていったらいいかの質問の方が良いです
- キーパーソンがどんな状態の人かが見えると、どの方向で枠組みを作っていけばいいかがわかります
- IPが問題という枠でなく、家族が変わることで解決していくと言う方向へもっていきます
- 方向性は、お父さんが関わるか、兄が活躍するかです
- 問題を持続しているシステムは、IPが問題だという枠組みです
- 関係を変えていくことに意識を向けるのが最も簡単です
- 家族療法は関係に話題を持っていこうと常に考えます
事例 家族の相談に来た男性の個人面接
- この面接では親父の問題と、自分がどうしたらいいかの話題が繰り返されます
- システムズアプローチ的には、自分がどうしたらいいかに絞り込めるかが勝負所です
- システムズアプローチ的には、お父さんが問題だと言う枠組みには意味がありません
- お母さんを助けると言う文脈に乗っていくことも出来ます
- お父さんが問題という所では出口がありません
- この子とお父さんがどうしていくかより、この子と母がどうしていくかの方が扱いやすいです
- 解決可能性の高い枠組みを探します
- キーパーソンの枠組みの固さは見ておきます
- 病理について聞くのはジョイニングのため。スキを見て関係性に行きます
終わり
家族療法では問題とされる人をクライエントでなくIPと呼ぶのですが、その理由は、IPよりもキーパーソンの方が重要になるからかなとか考えてました
あとは、出口を考えて何を問題とするかを決める所は、CBTでも目標設定があって取り上げるべき症状や悩みが決まる所と似てます
家族療法の欠点は、セルフヘルプを目指してないので(たぶん)非常にエネルギーがいりそうな所です
ツールに書き残したりもしないし、面接のこと憶えていられるのだろうかとか気になるところです