何年か前に呼んだ本を久しぶりに読みたくなったので押入れから引っ張り出した
少し前にブログでちらっと名前を出した、東京の焼肉屋六花界の森田隼人さんの本
店は2.2畳(4畳半くらい)、キッチンは1畳という激セマ焼肉店
飲食店ではこれだけ狭い店がなかったのでチケットショップをお店にしている
森田さん、若くしてデザイナーとして起業され、その後修業なしで飲食業界へ入ったというおもしろい経歴の持ち主
飲食店経験なく飲食店開くって凄すぎないか…当たり前だけどカウンセリングだったらちょっと考えられない
人件費をかけないためには自分一人でできる飲食店を作らないと、ということでとにかく狭い店を探した
現れる数々の悪条件を考え方次第でメリットに変えていく所がおもしろい
飲食店をやりたいけど自分は料理が出来ない→焼肉なら料理が出来なくても仕入れさえ頑張れば出来る→焼肉屋に決定
キッチンが1畳しかない→料理は一切あきらめる→結果的に成功
ビールや焼酎を置く場所がない→日本酒なら冷やさなくてもいい→焼肉と日本酒の組み合わせで有名になる
飲食の修業をしなかったことも良かったと言われている
ひとつは、修業していたら料理を出したくなったと思われること
もう一つは、修業していたら常識的に考えてしまったであろうこと
例えば、肉の仕入れは卸や小売りなど仲介業者に渡ったものを買うことが常識だけど、どこで買うのかわからなかったので生産者から直接仕入れるルートを作れた
考え方がとにかく革新的で、それでいて理にかなっている
回転させて利益を上げるのでなく、回転させないことで次こそは中に入りたいと思わせる
1号店に入り切れなくなったらその時2号店を作る
料理がしたくなったら次に作った店で料理を出したらいい
一貫してあるのは、どんな店にしたいか、お店のコンセプトにそって作られている
ひとつの所でいろいろなことを全部やろうとしないってのは、確かに大事なことに思う