どこかでおすすめされてた本を買ってみた
そのなかでリスクヘッジについて書かれてた
リスクヘッジってのは例えば、いくら利益が大きいとしても一つの投資先に全てのお金をかけてしまうとそこがなくなった時に全財産がなくなってしまうので、投資先を分散させて失うリスクを少なくすることとかを言う
アメリカではフリーエージェントという働き方が増えてきた背景に、一つの会社で働き続けることのリスクを減らしたいと考える人が増えてきたらしい
わたしが独立を考える理由にも同じようなものがある
わたしが働いている田舎町の心理士は学校か病院のどちらかで働いてると思う
しかしグーグルマップで精神科を検索してもクリニックが2件、病院が2件ヒットする程度
もし今の職場1本で働き続けた先で何かしらの理由で辞めることになった時、残る3つの中のどこかがうまいこと求人を募集していれば転職できるけど、なかなかそうはいかないと思う
今の職場を辞める=この町を出る、ということはなかなかのデメリットだと思う
心理士でなくても30代になったら転職が難しいとか言われてる時代だ
田舎で求人を出してもなかなか人が来ないようなところであれば就職もあるかもしれないけど、今よりも田舎に行くのはもう嫌だ笑
こうやって転職を考えて年々辞めるに辞められなくなっていくことはなかなか精神的にこたえると思う
私の働く病院も見渡す限り高齢者になってきているし、病院の方針も高齢者の増加を見据えたものになってきている
高齢者臨床に関心が高い人であれば天職かもしれないけど、そこに心理士が必要とされるかというとあまり明るいものではない気がする
高齢者臨床は身体看護や介護、社会的支援が優先で、精神看護や心理的な支援のための人員を優先して確保するとは思えない
働いている人は必死に自分たちの必要性をアピールすることになると思うけど
年金が崩壊するってのももう間違いないと思う
そういえば年金と生活保護が財政を圧迫するので、ベーシックインカムを導入しようという話とかも出てきてるみたい
生活保護って医療費とか税金もかからなくて、実質1か月必死に働いてる人と生活保護の人が同じ収入になったりという現象も起きていて、それってどうなんだと前から思ってた
もちろん生活保護の人は働けないっていう理由があるんだけど
30年後、65歳まで働いて、年金は何歳からいくらもらえるのかな
みんなで集まって不満をいっても社会は簡単には変わらないので、自分が死ぬまで社会に頼らず働ける環境を作っておくことがリスクヘッジだと思う
心理士で働くとしたら、一つの雇用先でも収入がいいならそのまま続けてもいいと思う
大学の先生とか
あとは、幸せはお金とかじゃない、って悟りを開けてる人とかはそのまま続けててもいいと思う
ただ、そんなに収入がよくない一般的な心理士たちは不安だと思う
公認心理士が出来たら働き口が増えるとか言われているけど、月20万程度の働き口がたくさん増えてもそれは良くなったとは言わない
今の心理士たちに対しては手当が1,2万つくくらいじゃないかと予想する
それもおそらく医療領域に限られる
スクールカウンセラーは時給が下がるだろうと噂されてる
そういった行く末が見えるのは5年後の現任者ルートがなくなった辺りかと思うけど、それを見届けるまで働き続けること自体にもリスクを感じる
最近思うけど、心理士として一番リスクヘッジをとった生き方って、開業なんじゃないかと思う
開業してる人って、開業の仕事量に合わせて非常勤とかやってる
うまいこと時給のいい非常勤先を確保しながら開業を続けたら、収入的には食べていけないことはないし、やりがいは開業の方で感じられるだろうし、うまくいけば開業1本で食べていけるようになるかもしれないし、法人化したら厚生年金に入る道もある
社会保障が崩壊することを見据えることもリスクヘッジだし、とは言いながらも社会保障をかけておくこともリスクヘッジだ
非常勤掛け持ちするのはどうかというとそれはリスクだと思う
非常勤ってのはずっとそのままで発展性がない
非常勤も結局は雇われてるに過ぎないので、仕事があればまた雇われるし、なかったら雇われなくなる
自分に回ってくる仕事自体をどうにかできるわけではないというのはなんとも無力だと思う
上記の本でおもしろい部分があった
フリーエージェントになったリシは住宅ローンを組もうとしたとき、勤め先がないからお金は貸せないと銀行から言われた
リシは言い返した
「同時に6つのクライアントと仕事しているより一つの企業に勤めてる方が安全だというわけ?クライアントをたくさん持っていれば、一社から切られてもローンは返済できる。でもアップルに勤めていてクビになったら路頭にさまようことになるのよ」
リシは融資を受けることが出来た