精神科入院治療に対して思う

わたしは、心理士として働くにはまずは病院勤務だと思い、大学院を出て就職したのだけど、病院の職員をしていることへの違和感が、独立を考える理由としてある

精神科の入院治療では、薬剤調整、身体看護、生活リズムの確立、経済的、社会福祉的支援環境の調整、家族関係の調整、作業療法など生活機能の向上、などが行われている

入院治療によって大きく改善する患者はいる

特に急性期治療では人が変わるように改善する患者がいる

急性期治療を終えてそのまま退院出来ることは、患者にとってもスタッフにとっても最もモチベーションになるように思う

その一方で慢性期病棟に移行すると入院は長期化する

わたしの病院でも慢性期になると平均入院期間は2年を超える

わたしはいくつかの病院を見たけれど、急性期病棟と慢性期病棟の雰囲気はまるで違う

入院間もない期間は、患者にとっても毎日学ぶことがあり、活気がある

慢性期になるとそれがなくなっていく

最近は高齢化が著しく、身体管理が必要となると退院も進まない

退院後再入院したりすると、慎重になり、なかなか退院も難しくなる

個人の精神的身体的な問題だけでなく、施設や退院先が見つからないなど、社会的に構成されている側面も多分にある

そうして入院が長引く間も毎日関わり続けるスタッフには心理的な疲弊もある

患者が過ごす場所は、自室かデイルームになる

部屋で寝てるのは良くないので、多くの患者がひしめき合ってデイルームに座り過ごしている

わたしが見てる患者の中には、どこにいても落ち着かないと言われる人もいる

管理が必要なので仕方ないけれど、わたしだったら絶対入院したくない

デザインや空間の広さも、精神的な療養に思いのほか重要だと気づいた

長期入院が全国的に問題になってるけれど、それはそもそも入院治療というものが長期入院モデルに基づいているからだと思う

退院できるようになったから明日退院しますなんてことはない

入院する患者がいて医療費が発生し、治療に携わるスタッフの生活が賄われているという側面がある

この辺りのモデルが変わっていかないと、長期入院の問題はほんの僅かずつしか変わっていかないと思う

保護としての入院治療は重要であるとは思うけれど、その中で仕事をすることに自分が熱意をもてないでいるということが、独立を考える理由としてある

「自分の家族や重要な人が病気になったら、自分の病院に入院させたいと思いますか?」と聞かれたら、はいと言えない

自分自身が良いと思えていないのに、その場所で働いているということに違和感を感じている

もう一つはやはり、協力して仕事をしていくことにどうもなじめないことかな

人と仕事をしていると、自分が正しいと思うことができないし、妥協しないといけない

公認心理師が協同を前提としていることは、資格を取ることを保留した理由としてある

公認心理師が7万5千人も誕生するらしいので、わたしより適した人に働いてもらえたらと思い、席をあけようと思う