大分別府に行ってきた 2日目 珈琲屋の話

1日目に鮨を食べに行き、2日目は予定がない

歩き回るのも楽しかったので、別府はもう少し見たいけれど、温泉めぐりは違うので、やっぱり食べ物になる

でも、大分でおいしいものってのが思い浮かばない

知人に聞いてみると、大分は冷麺がおいしいのだとか

教えてもらった店に行こうと思ったのだけど、残念ながら定休日

トキワデパートのお店が空いてるみたいなのでそこへ向かったものの、着いたら、改装中で休み

踏んだり蹴ったりだ

わたしの中ではもう冷麺気分でいるので、食べログで調べてみると、教えてもらった所よりも人気の、別府の1番人気の店を見つける

着いたら、ここもまたすごい人気みたいで、人が続々来る

冷麺胡月

しばらく待ち、中へ入る

メニューは豊富で、人気のチャーシュー冷麺は売り切れてた

普通の冷麺を注文

届いたのがこちら

実はわたし、冷麺って全然食べたことがない

食べると、小学校の時に食べた、氷の入った冷やしきつねうどんを思い出した

麺にこしがあって、おいしいんじゃないかな
冷麺のおいしさは正直よくわからない

お店を出て、次に行くところはもう決まってる
珈琲を飲みに行く

食べログで別府の喫茶店を検索してたら、すごい魅力的な写真を見てしまったのだ

別府駅に車を置き、しばらく歩く
着いたお店がこちら

珈琲専科 グリーンスポット

大通りから入り込んだ、マンションの1階にひっそりある

中に入り、カウンターの奥へ座る
するとすぐに、手前に座ってた70歳くらいの爺さんが話しかけてくる

「はじめて?どこからきたの?」

常連さんかと思ったら、その爺さん、オーナーさんということがわかる

わたし飲みたいものは決まってたので、オーナーさんの説明を聞きながら注文をする

写真をみて、ここに行こうとすぐに決めた、珈琲がこちら

「琥珀の女王」1杯800円

見た目のインパクト!!

アイスコーヒーの上に生クリームが乗ってる

オーナーがものすごい詳しくて、横でずっと教えてくれる

まず、生クリームが、メレンゲでない事が特徴

普通は生クリームだと沈んでしまうのでメレンゲにするんだけど、この店のコーヒーはメレンゲにしなくても沈まない

生クリームを沈まないようにするにはシロップを4つは入れないといけないらしいのだけど、シロップも入れてない

このお店のコーヒーは「イタリアンロースト」と言われる深入りをした珈琲で、イタリアンを出せる喫茶店は、全国でもここだけらしい!

フレンチと言われる中煎りまでは出来るのだけれど、深煎りをしようとしたら普通のコーヒー豆だと燃えてしまう
これは炒るときのテクニックの問題ではなくて、豆の産地、標高、採取、乾燥、つまり、入手した時点でイタリアンに出来る豆かどうかはきまってる

「へえー」
「へえー」

聞く話聞く話、未知のこと過ぎて「へえー」しか出てこない

「手を出して」といって、豆を食べさせてくれたりもした

全く苦くない

普通は1袋で4キロになるんだけど、深煎りしたら1/3くらいの軽さになるので、深煎りした豆を売ると損するらしい

で、琥珀の女王の味だけど、当たり前だけど、おいしい…
アメリカンとかブレンドとか、日本で流行りの味の薄いコーヒーに対して、奥まで味が詰まった感じ

いつも飲んでる珈琲が緑茶としたら、これは抹茶だ

濃いんだけど、苦くない
シロップが入ってるのかと思うくらい甘さがある
その甘さも、ブランデーのような甘さ

そして、生クリームがあう

これのアイスコーヒーを作るためには、48時間かけて水出しをしてるらしい
そして48時間かけたものをダッチ珈琲と呼ぶらしい

その水出しの機械が後ろにあった

この機械で、48時間、珈琲豆に水をぽたぽたと落とし、下に珈琲が出来ていく

わたし今まで、水出しコーヒーって言うのは、カルディとかで売ってる、麦茶のパックみたいなやつだと思っていた

琥珀の女王を飲み終えて、生クリームの乗ったホットコーヒーを飲みたいと思ったので、せっかくなので頼むことにした

ウインナーコーヒーってやつだ

これも、メレンゲじゃない

ウインナーコーヒーってのは、ウイーンのコーヒーの造語で、正式には、「アインシュペンナー」というらしい

カップに口をつけると、最初生クリームが口に入り、もう少し傾けると、コーヒーになる

またこれが…うまい笑

素人にもわかる

「この1杯を作るために、これだけたくさんの豆を使ってるんだよ」と見せてくれた

カップよりも、豆の体積の方が大きい笑

1杯800円⁈って最初は思ったけど、これだけ深煎りした珈琲豆を使ってるし、納得がいく
東京のデパートで出店する時は、4倍か6倍の値段になるらしいので、別府でぜひ飲んでほしい

オーナーはずっと珈琲について話していて、本当に珈琲が好きなんだとわかる
NHKの講座とかされてたらしい

70歳くらいだと思うけれど、70歳の頃、わたしは、カウンセリングについてこんなに熱意を持てているだろうかとか考えていた

ふいに、「そのカップは5万円するんだよ」と言われる

わたしの飲んでたこの花柄のカップ、有名なカップらしくて、5万円らしい

高いカップは密度が高く、冷めにくいので、珈琲がおいしく飲める
珈琲は熱いので、安いカップだと注いでるだけで割れたりするらしい

結局1時間くらい話を聞かせてもらって、店を出た

またひとつ、新しいことが知れて、よかった

これまでわたし、「スタバのオリガミうまい」とか言ってて、まあ確かにおいしいのだろうけど、やっぱり、本当においしいものは違う

日本酒と鮨と珈琲と、また趣味が広がった

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