よくわかる認知行動カウンセリングの実際「7章 推論への介入」まとめ

今日も読み進めます

よくわかる認知行動カウンセリングの実際: 面接の進め方とさまざまな感情への応用

信念を変化させる方法

 信念を変化させるための方法は3つあります

  1. 推論への介入
  2. 評価への介入
  3. 記憶への介入

 最重要ポイントは、信念が感情や行動を生じさせ、B→C結合が悪循環をもたらしていることをクライエントが本当に理解していることです

推論への介入の選択基準

 推論が極端かつ具体的で、根拠のなさを明確に指摘でき、明らかに間違っている場合。主にパニック症や恐怖症。伝統的な認知療法。

評価への介入の選択基準

 自尊感情が低く、恥や罪のような社会的な感情が生じており、苦痛への不耐性があり、推論に明らかな反証がなく、推論が正しい可能性がある場合。主にうつ状態や全般性不安症。論理情動行動療法。

イメージの書き換えの選択基準

 鮮明な外傷的イメージが誤ったあらわれ方をしている場合。PTSD、社交不安症、広場恐怖症、摂食障害、うつ病。イメージの書き換え法。

推論への介入

 推論と代替推論の正しさを実証的にテストする方法は2つあります

  1. 両方の推論に対する証拠と反証を天秤にかける
  2. 証拠の検証

証拠を天秤にかける

 偏った推論と代替推論の証拠を天秤にかけて比較します。自分の推論と代替推論両方について、思いつく限り全ての証拠を書き出してもらいます。

 人間は自分の信念を支持する証拠を探します。逆に反証を探すことはほとんどありません。そのためクライエントを援助する必要があります

証拠の尋ね方

×「めまいがあると、心臓病だという証拠はなんですか?」
〇「めまいやふらつきの原因はたくさんありますが、心臓病だという結論の証拠は何ですか?」

知的洞察と感情的洞察

 代替信念の証拠の方が正しいと頭で理解していても、気持ちの上では納得できていないことがあります

 この場合行動実験を使って証拠を検証するという方法を勧めます。最もお勧めするのは「対立仮設A対B」を使う方法です

対立仮設AvsB

 対立仮設は、偏りのある推論B1と代替推論です。

 効果的に行うポイントは、推論が正しいか間違っているか、確証か反証かを明確に判断できるように準備することです

 2通りの検証計画を立てます。最初は安全希求行動を行い、2回目は行わない、あるいは、最初は悪い結果を防ぎ、2回目は悪い結果になるものです


 証拠の検証のすすめ方がわたしが知ってるのと違って興味深い。替わりの考えを先にあげ、根拠を検証している。わたし、代替推論というものを置いたことがなかったし、替わりの考えは最終的にバランスよく作り出されるものだったので違和感あるな。たたみかける感じだな


次回は評価への介入です

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