買い過ぎた専門書を読んでいきます
今日からはこれです
割と最近出た本で、前々からかなり気になってました
めちゃ分厚いのと5000円と高いので躊躇していたのですが、いずれ買うだろうからキャッシュレス還元のあるうちに買いました
なかなか読みごたえがありそうです
スーパービジョンというのは、専門家が熟達した専門家に助言を受けることを言います
ちなみに専門家が他の領域の専門家に助言を受ける場合や、素人が専門家に助言を受ける場合はコンサルテーションというみたいです
心理士の技術の低さとか公認心理師の資格要件の低さとかがよく話題になりますが、もっと問題なのがこのスーパービジョンです
心理士資格は一定の水準を保証しているのですが、スーパービジョンをする人の資格というのは全く無法地帯なのです
働き出して10年くらいたったらなんとなくスーパーバイザーを始めだす、みたいな、ある日突然スーパーバイザーに変身するというのが心理士の世界です
中には本場で学んでいたり、難しい資格を取ったりしてる人もいますが、それは本当に一部の人なのです
心理士は資格を取った後のトレーニングがないので、スーパーバイザーが育たないと心理士も育たないというのが本当の問題です
わたしが知る限りでは、福岡でちゃんとトレーニングの文化があるのは動作法くらいだと思います
わたしのいた九州大学というところでは、動作法をやる人は学部の時からセンターに出入りして、大学院を出て現場に出てからも定期的に集まり第一線の先生からトレーニングを受けていました
動作法はやって見せれる技法なので技術的に伝承しやすいというのもメリットだと思います
次点は精神分析ですかね
福岡は精神分析人口は多いですし、著名な先生も福岡にいます
でも精神分析はセミナーと症例検討に偏りすぎていて、技術的なトレーニングはないように思う
訓練分析がその辺をカバーするのでしょうけど、訓練分析まで受ける人になるとほとんどいなくなります
ではわたしの好きな認知行動療法はというと…福岡で誰か教えられる人がいるのか?知りません
強迫症に限定したら九大病院精神科とかは山上敏子先生から直々に学んでるのだと思うのだけど、強迫症以外の症例になるとどうなのか?外部の人にも教えてくれるか?微妙
医者は忙しいので、心理士のトレーニングは心理士でやっていかないとなんでしょうけれど、福岡は大学院でも学べるところはなかったと思うので、なかなか厳しい状況にあります
そんな状況なのもあって、TRACE高宮では心理士さんが認知再構成法(コラム法)を体験的に学ぶ機会を作っています
関心がある人、本を読んだけどよくわからなかった人、職場でやってくれと言われた人など、コラムを使えるレベルまで教えますので、メールで問合せをどうぞ
そんな現状もあってこの本には価値があるのです
カウンセリングとスーパービジョンを1セッションずつ逐語でパラレルに書いてあるというのがおもしろそうなところです
ということでこれからしばらくはこの本を読んで書いていきます